UIデザインパターン

前回は、UIデザインガイドラインについて書きました。
今回は、UIを設計する際の「ユビキタス言語」の候補として、ソシオメディアUIデザインパターンについて書いてみます。

ソシオメディアのUIデザインパターンは、

の5つに分かれていて、それぞれで様々なパターンを提供してくれています。
中身を見てみればわかりますが、「ああ、こんなパターンあるよねー」とうなずくものばかりです。
そういったありきたりなものでも、このUIデザインパターンのように、

  • 集める
  • 名前を付ける
  • 整理する

といったことをやってくれると、本当に価値があがります。

開発設計現場で、
「ここの機能はユーザが連続編集できるようにM-E展開パターンで作ろう」
とか、
「この画面がこのユーザの興味の中心だから、この画面を中心にハブパターンで考えてみよう」
なんて会話が設計時に出てくると、イメージが各人で共有されて、すごくスムーズにコミュニケートできそうです。

このサイトには、各パターンごとにページがあり、

  • 効能
  • 用法
  • 注意書き

の3つで構成されています。中でも注目は、「注意書き」です。

たとえば、「シングルウィンドウ」のページでは、こんな注意書きがあります。

  • シングルウィンドウは基本的にモーダルな印象をユーザーに与える。
  • ひとつのウィンドウに多くの機能や情報を詰め込むと、作業状況が把握しにくくなる。
  • ひとつのウィンドウに多くの機能や情報を詰め込むと、ウィンドウサイズが大きくなり、他のアプリケーションも同時に使いたいユーザーには邪魔になる。
「ひとつのウィンドウに多くの機能や情報を詰め込むと、作業状況が把握しにくくなる。」
ので、このような作りは、
「この画面をどう使って何をするか」が良く分かっている、「プロフェッショナル向け」にはうける作りになります。
逆に、誰でも使えるように作りたければ、「ウィザードパターン」のほうがよいでしょう。ただし、ウィザードパターンには
  • 入力項目が多く、なおかつ手続きの意味(作業と結果の因果関係)が分かりにくいと、かえって作業完了までのストレスが高まる。
  • ユーザーが自分で操作手順を工夫することができないため、学習による効率化は期待できない。

という注意点があるので、なんでもかんでもウィザードパターンにすればよいというものでもないでしょう。また、「手続きの意味」「作業と結果の因果関係」を名前付けして整理して、分かりやすく示してあげることは必須条件になります。

このように、「UIデザインパターン」を勉強してみると、今までの知識が頭の中で名前付けされて整理されます。また、使っていくにしたがって、パターンの用途もだんだんと体(頭?)にしみこんでくることでしょう。

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